チヌ釣りをしていると「キビレ」という近縁種の魚が釣れることがあります。
この記事ではチヌとキビレの違いを紹介していきます。
【チヌとキビレの違い】 ヒレの色が最もわかりやすい
チヌとキビレの見分け方は最も分かりやすいヒレの色を含めて4箇所あります。
- ヒレの色
- 全体的な体色
- 側線上のウロコの数
- 顔
それぞれ解説していきます。
【ヒレの色】 キビレは黄色
最も分かりやすいのが「ヒレの色」です。
腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの一部が黄色くなっているのが「キビレ」です。
ヒレが黄色いからキビレです。
チヌのヒレは黒ずんだり、グレーになります。
ただチヌも幼魚の頃は胸ビレ、尾ビレが黄色味を帯びている個体もいますので分かりづらこともあります。
【全体的な体色】 チヌは黒っぽい・キビレは白っぽい
体色はチヌは黒と銀の縞模様があり全体的に黒っぽいカラーリングをしています。
キビレは白っぽく明るい体色です。
体型はほとんど変わりません。
【顔】 キビレの方が可愛い感じ
分かりづらいですが顔も若干の違いがあります。
チヌの方が角ばったイカつい顔をしています。
キビレは体に対して小さめの顔で丸っこくて可愛らしい印象を受けます。
チヌが小さいとあまり変わらないこともあるので、慣れないと見分けることは難しいです。
【側線上のウロコの数】 チヌは5.5枚・キビレは3.5〜4.5枚
決定的に違うのが「側線上のウロコの数」です。
チヌは5.5〜6.5枚で1枚ごとのサイズも小さいです。
キビレは3.5〜4.5枚でチヌより少なく1枚ごとのサイズも大きいです。
他の見分け方で分からなかった時はウロコの数で判別すると良いです。
【チヌ・キビレの生態】
ここまでチヌとキビレの見分け方を紹介してきました。
せっかくなのでチヌとキビレの生態もそれぞれ紹介したいと思います。
ご興味ある方はぜひご覧ください。
【チヌ】 広い生息域で人気の釣りターゲット
チヌの生態を紹介します。
- 標準和名:クロダイ
- 分類:スズキ目タイ科クロダイ属
- 通称:チヌ(西日本)
- 分布:北海道以南〜九州;朝鮮半島南部、渤海・黄海、東・南シナ海、台湾
- 生息域:内湾、汽水域や沿岸の岩礁帯
- 大きさ:60cm
「チヌ」という呼び名は主に関西での通称となっています。
堤防、イカダ、磯釣りと様々な釣りで人気のターゲットとなっており、釣り人に愛されている魚です。
「年無し」と呼ばれる50cmを超える大型を釣ることがチヌ釣り師の大きな目標の一つです。
チヌは外洋に出ることも多く、船釣りや沖磯でも釣れることがよくあります。
内湾に居着いている個体より沖で釣れる個体の方が魚臭さが少なく美味しいです。
筏で釣れるより磯で釣れる個体の方がキレイな魚体をしています!
【キビレ】 内湾、河口域に生息
キビレの生態です。
- 標準和名:キチヌ
- 分類:スズキ目タイ科クロダイ属
- 通称:キビレ
- 分布:隠岐諸島、南日本の太平洋岸;東南アジア、オーストラリア南部、インド洋、紅海、アフリカ東岸
- 生息域:内湾、汽水域
- 大きさ:50cm
キビレは内湾、河口などの汽水域に生息しており外洋にはほとんど出ません。
筏釣りをしているとよく釣れます。
キビレは完全な外道扱いではありませんが、やっぱりチヌの方が嬉しいです。
【チヌとキビレの違い】 まとめ
チヌとキビレの違いを解説しました。
- 尻ビレ、尾ビレの色が違う:キビレは黄色
- 全体的な体色:チヌは黒っぽい、キビレは明るく白っぽい
- 顔:チヌは精悍なイカつい、キビレは可愛らしい
- 側線上のウロコの枚数:チヌは5.5枚、キビレは3.5〜4.5枚
チヌもキビレも引きは強く釣れてくれれば楽しませてくれます。
そしてどちらも食べて美味しい魚です。
どちらも釣れたら食べ比べをしてもオモシロイですね!
人は海のようなものである。あるときは穏やかで友好的。あるときはしけて、悪意に満ちている。ここで知っておけなければならないのは、人間もほとんどが水で構成されているということです。 by アルベルト・アインシュタイン(ドイツ/理論物理学者)
コメント