各県には自治体が指定した「県魚」があります。
そんな県魚を紹介していきます。
この記事では関東の4県を紹介をします。
- 県魚とは?
- 関東4県の県魚の紹介
- 釣り方と生態を簡単に紹介
海無し県がある関東では淡水魚を県魚としているところがあります(群馬、埼玉)。
そんな中で県魚に指定された魚を紹介します。
栃木県、東京都、神奈川県は県魚の指定がないので紹介していません。

【県魚とは?】その地域を代表する魚
まず県魚とは・・・
各都道府県が指定したその地域を代表する魚介類のことです。
選定基準は国で統一されている訳ではありません。
漁獲量が多い、名産品、文化に根付いているなど各都道府県が様々な基準で定めています。
海水魚だけではなく淡水魚が選ばれることもあります。
そもそも県魚を指定していないところもあります。
【関東の県魚】茨城県・群馬県・埼玉県・千葉県
関東地方で県魚の指定がある県を紹介します。
他の地域に比べると魚のイメージが少ない感じがありますが千葉の銚子、茨城の大洗、など様々な好漁場がたくさんあります。
そんな関東地方で選ばれた県魚を紹介していきます。
【茨城県】ヒラメ

- 平成7年6月1日制定
茨城の水産業への理解を深める目的に「県のさかな選定委員会」が設置され県内で漁獲される魚介類から候補を選びました。
その候補の中で一般公募を行い最も多かったヒラメが県魚に選ばれることになりました。
県沿岸の重要資源であること、そして「常磐もの」として特に美味しくブランドとしての価値も高いことから選ばれました。
- 泳がせ釣り:堤防、磯、筏、船で小魚の活きエサ(アジ、イワシ)を使う釣り
- ルアー:砂浜でのサーフフィッシングが人気
- 標準和名:ヒラメ
- 分類:カレイ目ヒラメ科ヒラメ属
- 分布:千島列島以南の日本各地〜南シナ海
- 生息域:水深10〜200mの砂底
- 大きさ:100cm
- 他にヒラメを県魚としている県:青森県、鳥取県


【群馬】アユ

- 平成5年24日制定
群馬県内の清流に生息しています。
釣りや食用でも人気があり県内で親しまれていることから選定されました。
- 友釣り
- ルアー:アユイング
- 標準和名:アユ
- 分類:キュウリウオ目アユ科アユ属
- 分布:北海道西部以南〜南九州
- 生息域:清流である河川、湖沼、ダム湖
- 大きさ:30cm
- 他にアユを県魚としている県:岐阜県
【埼玉】ムサシトミヨ

- 平成3年11月14日制定
トゲウオ科の淡水魚です。
水温10〜18度の清涼な小川や池に生息しています。
熊谷市の元荒川の上流部が世界で唯一の生息地となっています。
このことから埼玉の県魚として選ばれました。平成23年には「熊谷市の魚」にもなっています。
環境省や埼玉県の「絶滅の危険性が極めて高い」に分類されており積極的に保護、繁殖されています。
「県内希少野生動植物種」として指定:捕獲、殺傷を禁止
- 標準和名:ムサシトミヨ
- 分類:トゲウオ目トゲウオ科トミヨ属
- 分布:埼玉県熊谷市元荒川上流のみ
- 生息域:水温10〜18度。キレイで冷たい湧水があり緩やかな川
- 大きさ:6cm
漁獲量が多い、食として愛されている、といった県魚が多い中、捕獲禁止の県魚はこのムサシトミヨのみ豚っています。
【千葉】タイ

釣り人:筆者
鴨川市小湊の「鯛の浦」は水深10〜20mという浅場に群れをなして姿を見せます。
これだけの浅場に群れをなすのは珍しい生態で観光地にもなっています。
こうした背景もあり昔から千葉県に関わりがあり県の発展にふさわしいことから県魚に選ばれました。
- タイラバ
- ひとつテンヤ
- コマセ釣り:オキアミをコマセに使った釣り
- カゴ釣り
- フカセ釣り
- 標準和名:マダイ
- 分類:スズキ目タイ科マダイ属
- 英名一例:porgy(タイ科全般)
- 分布:北海道以南〜東シナ海、朝鮮半島南部、南シナ海、台湾。
- 生息域:水深30〜200mの岩礁、砂れき、砂地。
- 大きさ:100cm
- 他にタイを県魚としている県:愛媛県

【県魚の紹介・関東編】まとめ
関東(茨城、群馬、埼玉、千葉)の県魚を紹介しました。
- 茨城県:ヒラメ
- 群馬:アユ
- 埼玉:ムサシトミヨ
- 千葉:タイ
海無し県である群馬、埼玉では淡水魚が選ばれています。
県魚は「漁獲量が多い」「昔から食として欠かせない存在」などの理由で選ばれることが多いですが、埼玉のムサシトミヨのように唯一の生息地で保護の観点から捕獲を禁止している魚が選ばれているのも面白いところだと思いました。
ただ食べるだけでなく泳いでいるところを見に行くのも楽しみの一つです。



[マダイ]食の世界では目の下1尺(約30cm)の大きさが美味とされる。

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