釣り糸にはナイロン、フロロカーボン、PEの主に3種類があります。
今回は「ナイロンライン」に絞って詳しく解説していきます。
3種類の違いについて解説している記事はこちらになりますので合わせてご覧ください。
【釣り糸(ライン) ナイロンラインの特徴】 ポピュラーで使いやすいライン
最初にナイロンラインの特徴を挙げます。
- 釣りにおいて最も一般的で汎用性の高いライン
- 柔らかい、しなやか、伸びやすく癖がつきにくいので扱いやすい
- 初心者でも使いやすいが上級者の愛用者も多い
- 一般的に3種類のラインの中で最も安価
- 吸水性があり、紫外線を受けやすいので劣化速度が早い
ざっくりと分かりやすくまとめるとナイロンラインはこのような特徴があります。
【ナイロンラインの特性】 伸び率・比重・引張強度・吸水性・耐摩耗性
ここからはそれぞれの特性について詳しく見ていきましょう。
ラインの特性の解説については【釣り糸の特性】用語解説をご覧ください。
【伸び率】 釣り糸3種類の中で最も伸びる
伸び率はラインに負荷をかけて”どこまで伸びて切れたか”を表します。
伸び率は25〜35%あり釣り糸の中で最もよく伸びます。伸び率が大きいのでライン自体が柔らかいのでクセがつきづらくリールへの馴染みが良いです。
伸び率(柔らかさ)が大きい特徴としては・・・
- 衝撃を吸収してくれるのでバラシが減る
- アタリ感度は高いとは言えない
- クセがつきづらく遠投性能がいいので仕掛けが軽いウキフカセ釣りの道糸に向いている
が挙げられます。
【比重(沈降速度)】 PEラインに次いで2番目の軽さ
比重とは真水に対してどれだけの重さがあるかを表す用語です。
ナイロンラインは数値で言えば1.14ありPEラインに次いで2番目に軽いです。
(ちなみに1番重いのはフロロカーボンで1.78あります。)
比重は1.14と海水より大きいのでゆっくりと沈んでいくイメージです。
海水だと海の状況等で塩分濃度が変わることが多いのでケースバイケースで浮き方が変わります。
【引張強度(直線強度)】 PEに次いで強い
引張強度とは釣り糸そのものの強さを表しています。
ナイロンラインはPEに次いで2番目に強いので特殊な釣りでない限り十分な強さを持ち合わせています。
基本的にはどんな釣りでも使えるぐらいの強度はあるのでガシガシ使っていきましょう。
【結束強度】 釣り糸の中で最も強い
結束強度とはラインを結んだ状態での強さを示します。
ナイロンラインは引張強度の約80〜90%あり3種類のなかで最も結束強度が強いです。
理由としては伸び率が高く柔らかくてしなやかなので結んで状態でも強度が落ちづらいです。
最も弱いPEラインは場合によっては半減することもあります。
【吸水性(劣化速度)】 唯一、吸水性あり。
ナイロンラインのみ水分を吸水します。
また紫外線も吸収しやすい素材です。
つまりその分、劣化速度が早くなり他のラインと比較すると交換頻度が高くなります。
【耐摩耗性】 フロロと比べると弱い
耐摩耗性とは障害物などに擦れてもいかに傷を防いでくれるかを表します。
耐摩耗性が高いと根ズレなどに強いということです。
ナイロンラインはフロロカーボンと比較すると耐摩耗性は低いです。
もしリーダーやハリスとして使っている場合は岩礁帯や藻の周りなどは気をつけた方がいいでしょう。
【釣り糸(ライン) ナイロンライン】 メリット・デメリットまとめ
ナイロンラインの特性についてそれぞれ解説してきました。
それらを踏まえてメリット・デメリットをまとめました。
【ナイロンライン】 メリット
- 伸び率が大きく衝撃を吸収してくれるためバラシが減る
- クセがつきづらいのでトラブルが比較的に少ない
- 比重が海水より少し重たいぐらいなのでトップウォーターのリーダーに向いている
- 安価である
【ナイロンライン】 デメリット
- 汎用性が高い反面、特徴が少なく専門性に欠ける(と感じる人もいる)
- アタリ感度が低い
- 吸水性があり紫外線に弱いので劣化が早く頻繁に交換が必要
- 耐摩耗性が高いとは言えないので岩礁帯でのリーダーやハリスにするのは不安
一般的なメリットとデメリットを挙げましたが近年では素材や加工技術の進化もありこれらの弱点を補うようなラインが出てきています。
各メーカーさんのHPやカタログ、また店舗で実際に見て自分に合うラインを探しましょう。
【ナイロンライン】 オススメ商品
最後にいつくかオススメのナイロンラインを紹介します。
【ナイロンライン】 参考にした書籍など
名人は釣れるほど沈黙し、下手ほど騒ぐ by 上田 尚
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