釣り糸の素材には主に「ナイロン」「フロロカーボン」「PE(ポリエチレン)」の3種類があります。
今回は「PE(ポリエチレン)」に絞って詳しく解説します。最後にはオススメの汎用PEラインも紹介します。
3種類のライン素材の違いについてまとめめ記事はこちらになりますので参考にしてください。
【PE(ポリエチレン)ラインの特徴】 引張強度が最も強い
最初にPEラインについて特徴を挙げます。
- 伸び率がほとんど無いので感度に優れている
- 比重が軽く水に浮くため波、風の影響を受けやすい
- 引張強度が最も強い
- 岩、根ズレに対する耐摩耗性が最も弱く傷が入りやすいので切れやすい
- 極端に柔らかいためトラブルになりやすい
PEは何と言っても”引張強度が強い”ことが挙げられます。
釣り糸素材では後発で釣り糸に革命を起こしたとまで言われます。
【PEの特性】 伸び率・比重・引張強度・結束強度・吸水性・耐摩耗性
ここからはそれぞれの特性について詳しく解説していきます。
ラインの特性についての解説は【釣り糸の特性】用語解説をご覧ください。
【伸び率】 ほとんど伸びず高感度である
伸び率はラインに負荷をかけて”どこまで伸びて切れたか”を表します。
PEラインの伸び率は約5%以下であり釣り糸素材で最も伸び率が低いです。
- ほとんど伸びない
- 伸び率が小さいので高感度で魚の感触が手元まで伝わりやすくアタリが取りやすい
【比重】 とても軽く取り回しが難しい
比重とは真水に対してどれだけの重さがあるかを表す用語です。
PEラインの比重は 0.98で最も軽い数値となります。
(ナイロン1.14、フロロ1.78)
水に浮きやすいので波、風の影響を受けやすです。そのため取り回しが難しく慣れが必要になります。
よってリーダーやハリスに使われることがありません。
- 比重が 0.98と最も軽い
- そのため波、風の影響を受けやすく取り回しが難しい
- リーダーやハリスに使われることが無い
【引張強度】 最強の強度を誇る
引張強度とはラインに一定の負荷をかけた時の強さです。
PEは釣り糸素材の中で最強の引張強度を誇りナイロンラインの約2〜3倍の強さを誇ります。
引張強度が強いのでラインを細くすることができます。
よって飛距離を稼ぐことができたり、魚への警戒心を和らげることができます。
- 釣り糸素材中、最強の引張強度を誇る(ナイロンの約2〜3倍)
- ラインを細くすることができる 飛距離が伸びる。魚への警戒心を和らげることができる
この引張強度の強さがPEの1番の特徴であると言われており釣り糸界に革命を起こした。とまで言われます。
【結束強度】 しなやかなで柔らかいため弱い
結束強度とはラインを結んだ状態での強さを示します。
PEはしなやかで柔らかいため引張強度の50〜90%まで強度が落ちます。
そのためFGノットなどの熟練度が必要な結束方法が必要になってきます。
- 引張強度の50〜90%まで強度が落ちる
- 難易度の高い結束方法が必要になってくる
【吸水性】 フロロカーボン同様ほとんどない
吸水性はほとんど無いのでそれによる劣化は遅いと言えます。
ただ編み込み糸なので編み込みの隙間に海水やゴミが入ることがあります。
それらがラインの劣化を早めることになるので釣行後は真水で洗い流して必要であればPEライン用のコーティング剤をかけておくとより長持ちします。
- 吸水性はほとんどない
- 編み込みの隙間に海水やゴミが入り込むことがある
- 真水で洗い流してコーティング剤をかけることでより長持ち
【耐摩耗性】 とても弱い
耐摩耗性とは障害物などに擦れてもいかに傷を防いでくれるかを表します。
PEラインはとても弱く岩や根ズレ、魚の歯ズレですぐに傷が入り切れやすいです。
繊維を組み合わせて作っているいる構造上の原因のようです。
なので道糸にPEを使う時は必ずハリスやリーダーにフロロかナイロンを使っています。
- 耐摩耗性がとても低い
- 岩や根ズレ、魚の歯ズレですぐに傷が入り切れやすい
- 道糸にPEを使ってもハリス、リーダーは必ずフロロかナイロンを結束する
最近ではコーティング技術の進化などでPEの弱点を補うようなラインも登場してるで!
【PEライン】 メリット・デメリット
それぞれの特性について解説した上で分かりやすいようにメリットとデメリットをまとめました。
【PEライン】 メリット
- 伸縮性がほとんど無いため高感度である
- 引張強度が強いためラインを細くできる
飛距離アップに繋がる
魚の警戒心を和らげる
PEラインのメリットは何と言っても高感度と引張強度の高さにあります。
その弱点を補うためにハリスやリーダーにはフロロを結束したりします。
【PEライン】 デメリット
- 比重が軽く波、風の影響を受けやすい 取り回しが難しい
- 柔らかいので結束強度が弱い
- 耐摩耗性が低く岩、根ズレに弱く傷が入りやすい
- 比較的、高価である
メリットとデメリットは背中合わせで恩恵をもたらせてくれる特性が違う面でデメリットになったりします。
最近では技術の進歩でデメリットを打ち消すようなラインも登場しているので自分に合うラインを探すのも釣りの楽しみになると思います!
【PEライン】 オススメ商品(汎用ライン)
いくつかオススメの汎用性のあるPEラインを紹介します。
ここに紹介した商品はほんの一部で他にもたくさんのラインがあるで。
カタログとか店舗で自分に合うラインを探してみてな!
【PEライン】 参考にした書籍など
釣りは鮒に始まり鮒に終わる by 日本の諺
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